やまなし短編映画祭
山梨にゆかりのある映画監督・映像作家の作品を通年で上映します。
お知らせ
2022年5月23日 | 特定非営利活動法人 山梨メセナ協会 2022年度助成事業 に採択されました。 |
2022年5月17日 | 6月のご予約開始しました。 詳細は6月のページ をご覧ください。 |
2022年5月17日 | ホームページ公開しました。 |
最新情報はInstagramなどのSNSでも更新中
ラインナップ
毎月の上映作品
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6月|2022.06.25.
「ひいくんのあるく町」
「井戸ヲ、ホル」
青柳 拓
「陶製手榴弾でキャッチボール」
小野田 藍 -
7月|2022.07.30.
ワークショップ
窪田 慎
【6月中旬予約開始】 -
9月|2022.09.10.
「映像と詩の関係性を探る短編映像集」
・UNTITLED・はるー朗読ー・のべのかぜ
丹澤 由棋
「作品未定」
手塚 悟
【8月上旬予約開始】 -
10月|2022.10.8.
「RAP IN TONDOの長い予告編」
富田 克也
「IN BETWEEN」
「A memory, a feeling by Marit Shirin」
マリット・シリン・カロラスドッター
【9月上旬予約開始】 -
11月|2022.11.19.
「In the beginning is chaos」
ノリコ ナカムラ
「GRAFFITI」
井原 純平
「うつる」
山中 美於
【10月中旬予約開始】 -
12月|2022.12.10.
【特別上映】「背後の虚無」
XXX kisskisskiss から
矢崎 仁司
【11月中旬予約開始】
DIRECTORS ARTISTS
参加監督・アーティスト(AtoZ)
青柳 拓 Taku AOYAGI (映画監督)
1993年、山梨県市川三郷町生まれ。
日本映画大学に進学後、卒業制作として『ひいくんのあるく町』を監督し2017年全国劇場公開。
岩淵弘樹監督作品『IDOL-あゝ無情-』の撮影クルーとして参加。大崎章監督、七里圭監督の下で現場経験を積む。
アーティストグループ「ヒスロム」の仙台、ポーランドの展覧会に参加。
2020年短編『井戸ヲ、ホル。』を監督。2021年1月、美術手帖の特集「ニューカマー・アーティスト100」に2020年代を切り開くニューカマー・アーティストの一人として選出される。
井原 純平 Junpei IHARA (映像作家 / 写真家 / ソーシャルワーカー)
1987年生まれ。山梨県出身。甲府市在住。
医療現場で患者のポートレートの撮影を機に写真の世界に魅了され、医療職と並行して写真活動を行う。
現在もソーシャルワーカーとして県内精神科病院に在職。
地元山梨を独自の目線で切り取ったストリートスナップ、90歳を超える祖母のポートレートをライフワーク的に撮り続けている。
写真を使って患者と地域を繋ぐ取り組みとして精神科病院内で写真展を開催。
窪田 慎 Makoto KUBOTA (映像監督 / モーションデザイナー)
1984年山梨県生まれ。
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業後、デザイン事務所を経てCEKAIに所属。
CMやMV、ライブステージなどを軸にモーションデザインやビジュアルのディレクションを手掛ける。
マリット・シリン・カロラスドッター Marit Shirin Carolasdotter (Sweden / 2019年4月 AIRY滞在作家 / カンパニーダンサー、振付師)
アーティストプロジェクト「Humans&Soil」プロジェクトリーダー。ストックホルム芸術大学で修士号を取得し、日本、ベルギー、ドイツ、アイスランド、デンマーク、ギリシャ、スペインなど、世界を舞台に活動を展開する。
日本でのレジデンスやパフォーマンス経験が豊富で、これまで群馬、京都、山梨、札幌での滞在活動実績がある。
2019年にAIRYに滞在して、Humans&Soilのソロ作品を制作した。
これが現在世界中をツアーしている「of itself : in itself」プロジェクトの基礎となった。
またアイヌの芸術家や学者・活動家と交流し、サーミとアイヌの人々との身体的権利について調査を継続している。
北欧の先住民族サーミ人と中東クルド人を両親に持ち自身のルーツとする。
短編映画作品では自ら出演し、監督・編集を自分の手で行なった。
ノリコ ナカムラ Noriko NAKAMURA (山梨出身オーストラリア在住 、インスタレーション・彫刻作家)
日本の高校を中退してオーストラリアの高校編入と卒業。
ロンドン→メルボルンでファインアートと彫刻を学ぶ。
海外に出て考える日本のアニミズムや日本の儀式を彫刻とインスタレーションで表現。
アーティスト・ラン・ギャラリーでメンバーとして5年間活動。大学講師としてレクチャラー、ワークショップ講師などの経験を持つ。
主にメルボルンで個展を開催。
現在大学院でアートを学ぶ。出産の経験を通し二元論や生物的なジェンダー差などに疑問を投げかける作品を制作。
小野田 藍 Ai ONODA (アーティスト)
1988年群馬県生まれ、東京都在住。2014年武蔵野美術大学芸術文化学科卒業。
2022年東京藝術大学大学院修士課程先端芸術表現専攻修了。
2014年 -2020年日本郵便株式会社勤務。
主な展覧会に「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエ ンナーレ2015 今日の限界芸術百選展」(まつだい「農舞台」、新潟、2015)、「限界芸術 百選プロジェクト#2 関係性の美学」(まつだい「農舞台」、新潟、2014)。
主なパフォーマ ンスに「Groundskeeper」(旧前橋市立第二中学校、群馬、2021)、「さいたま国際芸術祭 2020 見えない経験、組織されない身体」(旧大宮図書館、埼玉、2020)。
丹澤 由棋 Yuki TANZAWA (映像作家)
CITIZEN、MIZUNOなどの企業映像制作からFUJI ROCK FESTIVELなどの音楽フェスにも関わる。
「物語の意図を汲み取り、軸を持って制作を進める事」を心がけ効率的かつ、遊び心を演出に落とし込む制作を得意とする。
今は映像を使ったインスタレーション、インタラクティブアートに興味がある。
手塚 悟 Satoru TEZUKA (映画監督)
1983年、山梨県南アルプス市出身。
2009年『つるかめのように』、2011年『こぼれる』が国内の映画祭に次々とノミネート・受賞。
2013年『WATER』がリッチモンド国際映画祭で正式上映された。
2016年、人気劇団・ヨーロッパ企画の永野宗典、「カメラを止めるな!」の主題歌を担当した山本真由美を主演に迎えて製作した初長編作『Every Day』が新宿 K's cinemaを皮切りに劇場公開し、1年半に渡って全国のミニシアターで上映された。
富田 克也 Katsuya TOMITA (映画監督)
1972年山梨県生まれ。
2003年に発表した処女長編『雲の上』が「映画美学校映画祭2004」にてスカラシップを獲得。
これをもとに制作した『国道20号線』(2007)を発表。
『サウダーヂ』(2011)ではナント三大陸映画祭グランプリ、ロカルノ国際映画祭独立批評家連盟特別賞、高崎映画祭最優秀作品賞、毎日映画コンクール優秀作品賞&監督賞をW受賞。
2017年にはタイ・ラオスオールロケで制作された『バンコクナイツ』を公開。
ロカルノ国際映画祭国際コンペティション部門に選出され、若手審査員・最優秀作品賞を受賞した。
最新作に『典座ーTENZOー』(2019)。
山中美於 Mio YAMANAKA (映像クリエーター)
山梨県生まれ。
幼い頃から物語を読んだり作ったりすることが好きだった。
中学時代、映画制作が趣味の国語の先生に自分で書いた物語を映画化してもらったことをきっかけに、映像に興味を持つ。
東京造形大学・映画映像専攻に在学中、長回しの多用、脚本を用意せずに撮る、ナレーションを入れない、など商業映画の枠にとらわれない実験的な手法を学んだ。
大学卒業後、フリーランスの映像作家/グラフィックデザイナーとして活動中。
【特別上映】矢崎 仁司 Hitoshi YAZAKI (映画監督)
富士川町在住。巨摩高卒業後、日大芸術学部在学中に『風たちの午後』(80)でデビュー。
2作目の『三月のライオン』(92)は ベルリンほか世界の映画祭で上映され、ベルギー王室主催ルイス・ブニュエル「黄金時代」賞を受賞し国際的に高い評価を得た。
95年、文化庁芸術家海外研修員として渡英、ロンドンを舞台にした『花を摘む少女虫を殺す少女』を監督。
主な監督作に『ストロベリーショートケイクス』(06) 『スイートリトルライズ』(10)『1+1=11』(12年)『太陽の坐る場所』(14)『無伴奏』(16)『さくら』(20)他
STATEMENT
若手作家/監督に焦点
17年前、山梨初の試みとして、「AIRY(Artist In Residence Yamanashi / エアリー」を始めた。「アーティスト イン レジデンス」は、世界中のアーティストからの滞在希望を受けて、宿泊・制作・成果発表の一通りを請け負う。人が移動することで生じる熱量を基盤にした活動だ。これまでに37ヶ国から170人の滞在者を迎えた。
アーティストは好奇心に満ちた旅人で、山梨で制作のインスピレーションを探す。リサーチや制作の途中で出会う人々の伴走を受けアート実践の経験を積む。一方で受け入れる私たちは、外からの新鮮な目に刺激を受けて新たな意識で地域を見直す相互活動だ。しかし、新型コロナのパンデミック以降は制限を受け、新たな事業の展開が求められる事態となった。この先海外作家の受け入れは可能なのだろうか。思いのほか長期化の様相を示している。

活動停止の中で出会ったのが山梨出身3人の若き演劇チームだった。6話からなる短編映画『指先から』をエアリーで撮影した彼らから、新しいプロジェクトのイメージを得た。コロナ禍を正面から捉えて新しい作品を生み出している彼らを紹介すると同時に、山梨ゆかりの作家・監督の作品を上映するのはどうだろうか。県をまたぐ移動がままならない今だからこそ、地元に目を向ける事業に意味があるのではないかと考えた。撮影機器の改良や低価格化で、映像制作は身近になっている。上映中の観客は無口で、集まっても感染リスクは低い。候補を募り、若手から中堅の作家・監督を中心にピックアップし、「やまなし短編映画祭」を企画した。名を成す一歩手前、どちらかと言うとこれからの伸びに期待した映像作家も含めた。海外で活動する県出身作家や、エアリー滞在作家の作品もある。

企画を練る過程では、これまでエアリーが手探りで活動してきた中で築いた地元のネットワークが生きた。「受け皿となる街」や「地域の人々との交流」の充実は、滞在作家の満足度にかかわるため、必要に迫られて開拓してきたものだが、今回も大きな力となった。会場は街なかのコミュニティースタジオから快諾を得た。130インチスクリーンと優れた音響システムはここにしかない。フライヤーデザイン、ネット予約システムに強い実行委員の参加も得た。今年美大映像科に進学した若者もメンバーに加わった。感染リスクを考慮して、開催は年末までの月1回。入場者数も抑えて、1作品を複数回上映している。アフタートークや会場展示も用意した。

どうか山梨ゆかりの若い作家・監督たちに目を向けてほしい。映画という文化を育む場所や人材が山梨にたくさんあることも、地元の人にもっと知ってもらいたい。そして作家たちには、互いに知り合うことで将来の活動の幅を広げてほしい。映画は総合芸術だ。文章を綴る人、絵を描く人、演じる人、撮る人、音楽を奏でる人たちが、映画制作を機に繋がることができる。誰もが生活に不自由を感じ、または人生の変更を強いられているこの時期に山梨の文化振興に貢献したい。コロナ禍によって山梨の文化の灯をしぼませてしまってはつまらない。パンデミックが収まった後に山梨の文化がこれまで以上に盛り上がるよう、今できる試みを続けたいし、多くの地元の人たちを巻き込んでいきたいと思っている。
やまなし短編映画祭実行委員会 坂本 泉(Artist in Residence Yamanashi [AIRY])
やまなし短編映画祭
企画・運営 | やまなし短編映画祭実行委員会 |
開催場所 | へちまSTUDIO 山梨県甲府市中央2-13-20 |
駐車場 | 近隣のコインパーキングをご利用ください |
駐輪場 | 同ビル地階 |
開催実績 | 2021年度の様子 |
助成 | 特定非営利活動法人 山梨メセナ協会 2022年度助成事業 |